アメリカの定番コンビーフサンドイッチ「ルーベンサンド」を食べよう

近ごろ、巷で話題のサンドイッチ「ルーベンサンド」をご存じでしょうか。

コンビーフやパストラミビーフを挟んだアメリカの定番サンドイッチで、本場・アメリカのニューヨークで大人気のサンドイッチです。近ごろでは、SNSを中心に日本でもコンビーフやパストラミビーフをたっぷりと挟んだ「ルーベンサンド」が話題になってきています。

この記事では、アメリカの定番サンドイッチであるルーベンサンドとはどのようなサンドイッチなのかをご紹介するとともに、おいしいルーベンサンドを食べられる全国のおすすめの店をご紹介します。

アメリカ・NYの定番のコンビーフサンドイッチ「ルーベンサンド」とは?

アメリカ・NYの定番のコンビーフサンドイッチ「ルーベンサンド」とは?

ルーベンサンドとはアメリカ・ニューヨーク生まれのサンドイッチ。近ごろ、日本でも話題になっているルーベンサンドとはいったいどのようなサンドイッチなのでしょうか。

アメリカ・NYの定番!ルーベンサンドってどういうサンドイッチ?

ルーベンサンドとは、ライ麦パンにコンビーフ、ザワークラウト、チーズを挟んでロシアンドレッシングで味を付け、グリルで焼いたホットサンドイッチのことです。

アメリカ・ニューヨークで生まれのサンドイッチで、本場ニューヨークではあちらこちらのデリやダイナーの看板メニューになっているくらい、アメリカで人気の定番サンドイッチです。

アメリカの定番コンビーフサンド”ルーベンサンド”のルーツとは?

アメリカのルーベンサンドの起源の有力説は2つ。ひとつは1914年にアメリカ・ニューヨークのデリ『ルーベンスレストランアンドデリカテッセン』のオーナーが深夜に訪れた有名女優のために作ったサンドイッチが起源という説。

そして、もうひとつが1920年頃にアメリカの食糧商のルーベン・クラコフスキーがポーカー仲間の食事のために作ったコンビーフ入りのサンドイッチを、仲間のホテルオーナーが売り出して人気が出たという説です。

ルーベンレストランのサンドイッチの具材はコンビーフではなく、ライ麦パンにバージニアハム、ローストターキー、スイスチーズを挟み、ロシアンドレッシングのコールスローをトッピングしたもの。

一方、ルーベン・クラコフスキーのサンドイッチは、コンビーフ、ロシア風のドレッシングを混ぜたザワークラウト、スイスのエンタメールチーズを挟んだサンドイッチと言われています。

アメリカの定番サンドイッチ「ルーベンサンド」の基本の具材は?

本場アメリカ・ニューヨークの定番サンドイッチであるルーベンサンドは、店によってさまざまなバリエーションがありますが、基本的には、ライ麦パンにコンビーフ、ザワークラウト、スイスチーズを挟み、ロシアンドレッシングで味付けをしたサンドイッチです。

コンビーフをはじめとするそれぞれの材料についてもう少し詳しく見ていきましょう。

コンビーフ(アメリカでは「コーンドビーフCorned Beef」)

アメリカのコンビーフ(Corned Beef)は日本で一般的な缶入りで繊維質のコンビーフではなく、塩漬けにした牛肉のブロック肉のことを指します。スーパーではレトルトパックのコンビーフの塊が売られていて、好きな厚さにスライスして食べます。また、コンビーフをデリで購入する場合は好きな厚さにカットしてもらえます。

アメリカ・ニューヨークのルーベンサンドには薄切りにしたコンビーフをたっぷりと挟んだものが一般的ですが、コンビーフの代わりにパストラミビーフ(塩漬けにした牛肉にスパイスをまぶして燻製にしたもの)を使う店も多いようです。

ザワークラウト

ザワークラウトとはドイツ発祥のキャベツの漬物のこと。

切りにしたキャベツに塩を加えて保管すると、キャベツにもともと付いていた乳酸菌によって発酵されます。

乳酸菌による独特の酸味が肉料理と相性がとても良く、ドイツでは肉やソーセージなどの付け合わせとしてよく登場しますね。ドイツ移民の多いアメリカでも日常的に使われていて、酸っぱすぎずにさっぱりとした酸味がアメリカのコンビーフともとても相性のよい食材です。

スイスチーズ

ルーベンサンドのルーツと言われるルーベンスレストランのルーベンアンドにもルーベン・クラコフスキーのルーベンサンドにも、スイスチーズの王様と言われているエメンタールチーズが使われていました。

その名残で、現在も本場アメリカ・ニューヨークのルーベンサンドの多くのサンドイッチにはスイスチーズが使われています。グリルで焼くと溶け出すスイスチーズはコンビーフやザワークラウトと絡み合ってまろやかなコクを生み出し、アメリカの定番スタイルのサンドイッチには欠かせない食材です。

ロシアンドレッシング

ロシアンドレッシングとはロシアで使われているドレッシングというわけではなく、アメリカ人によって考案されたソースです。

マヨネーズとケチャップを混ぜたソースをベースにして、ホースラディッシュ、たまねぎ、マスタード、唐辛子、スパイスなどを混ぜて作られています。ちょっぴり甘くてピリッと辛く、アメリカのコンビーフやザワークラウトとの相性がとてもよいソースです。

本場アメリカでは、ルーベンサンドイッチにロシアンドレッシングではなく、よく似たサウザンアイランドドレッシングを使う店も多くあります。

アメリカのルーベンサンドは店よってバリエーション豊富

アメリカで定番のルーベンサンドの基本的な具材は、コンビーフもしくはパストラミビーフ、ザワークラウト、スイスチーズ、ロシアンドレッシングですが、店や地域によってさまざまなバリエーションが見られます。

例えば、ライ麦パンではなく他のパンを使っているもの、薄切りや細かいコンビーフではなく分厚めにカットしたコンビーフを使っているもの、これでもか!というくらいコンビーフやパストラミが入ったもの、逆にザワークラウトが山盛りのサンドイッチなどという具合です。アメリカでは、店の数だけ異なるルーベンサンドがあると言っても過言ではありません。

コンビーフもパストラミも美味!?アメリカの定番サンドイッチのおすすめ店7選

コンビーフもパストラミも美味!?アメリカの定番サンドイッチのおすすめ

コンビーフを使ったアメリカの定番のサンドイッチであるルーベンサンドは、近ごろ日本でも人気が高まってきていて、カフェやパン屋などで提供されることも増えてきています。

ここからは、アメリカ風のコンビーフやパストラミビーフを使ったルーベンサンドが食べられる、全国のおすすめの店を7店ご紹介します。

※本文中の価格はすべて2024年7月時点のもの

『Burger Occi–麻布十番店』(東京)の「ブラックアンガス牛のルーベンサンド」

近ごろ、SNSを中心にコンビーフ入りのルーベンサンドがおいしいと話題になっている店が『Burger Occi(オクシ)–麻布十番店』。熟成肉のハンバーガーと自家製パンのサンドイッチを楽しめる店で、SNSで話題になっているルーベンサンド」は、毎日早々に完売してしまうほどの人気ぶりです。

Burger Occi–麻布十番店の「ブラックアンガス牛のルーベンサンド」(税込2,200円)は、コーンドビーフ(アメリカ式のコンビーフ)、ザワークラウト、ゴーダチーズ、ロシアンドレッシングを使用しているサンドイッチで、アメリカでは定番のスタイルです。

ブラックアンガス牛を使用した自家製のブリスケット(肩バラ肉をじっくりと焼き上げたもの)のコンビーフを小麦の風味が豊かで酸味のある自家製のライ麦パンと合わせています。

ブラックアンガス牛は、アメリカ産の牛肉でも最高品質と言われている牛肉で、日本の国産牛のように柔らかい赤身と適度なサシが特徴です。コンビーフのうま味と自家製パンのおいしさ、ザワークラウトの酸味と濃厚なチーズのバランスがとても良いとSNSでも評判です。

Burger Occi–麻布十番店

住所:東京都港区麻布十番2丁目13−7

アクセス:東京メトロ 「麻布十番」駅より徒歩5分

営業時間:

日・月・水・木 11:00~15:30 17:00~22:00

金・土 11:00~15:30 17:00~24:00

定休日:火曜

『CENTRE THE BAKERY銀座』(東京)の「ルーベンサンドイッチ」

『CENTRE THE BAKERY(セントレ・ザ・ベーカリー)』は、丸の内や渋谷の超人気ブーランジェリー『VIRON』のオーナー西川隆博氏が展開する高級食パン専門店です。銀座店はカフェが併設されていて、そのカフェで食べられるサンドイッチが、「ルーベンサンドイッチ」です。

セントレ・ザ・ベーカリーの「ルーベンサンドイッチ」(税込2,200円)は、北アメリカ産の小麦粉を使用して36時間かけてじっくりと低温発酵したイギリス食パンに、コンビーフではなくたっぷりのパストラミビーフとグリュイエールチーズを挟んだもの。もちろん、ザワークラウトとロシアンドレッシングも入っているアメリカの定番スタイルのサンドイッチです。

パストラミビーフがたっぷりと入っていますが、ザワークラウトとロシアンドレッシングのおかげで意外にさっぱりと食べられ、サクサクのイギリス食パンによく合っています。

CENTRE THE BAKERY銀座店

住所:東京都中央区銀座1-2-1

アクセス:東京メトロ 「銀座一丁目」駅3番出口より徒歩1分

営業時間:9:00〜19:00(L.O.18:00)

定休日:火曜日

『Qino's Manhattan New York』(東京)の「ニューヨークルーベンサンドイッチ」

東京文京区に店舗を構える『Qino's Manhattan New York(キノーズ・マンハッタン・ニューヨーク』は、”ニューヨークで食べられるような味”をコンセプトとした本格的なハンバーガーとサンドイッチを提供する店です。

アメリカに在住経験のあるスタッフが材料にこだわって作ったハンバーガーとサンドイッチは、本場アメリカの味にも負けないと海外の旅行客にも好評です。

『Qino's Manhattan New York』の「ニューヨークルーベンサンドイッチ」(税込2,100円)もアメリカ式のコンビーフではなくパストラミビーフを挟んだもの。赤身がおいしいアメリカ産牛肉の肩ロースを香辛料とハーブで3日漬け込んで燻製にしたパストラミビーフを1人分になんと160g以上も使っています。

小麦の香りが豊かな十穀イギリスパンと酸味が控えめなザワークラウトとの相性も抜群で、本場アメリカ・ニューヨークのコンビーフがたっぷりと入ったルーベンサンドのように本格的な味だと評判です。

Qino's Manhattan New York

住所:東京都文京区小石川4-21-2

アクセス:東京メトロ 「茗荷谷」駅より徒歩6分

営業時間:

火曜日~金曜日 9:30~15:00 (L.O.15:00)

土・日曜日・祝日 9:30~18:00 (L.O.18:00)

定休日:月曜日

『ニューヨーク・デリ』(千葉・東京ディズニーシー)の「ルーベン・ホットサンド」

東京ディズニーシーのパーク内のレストラン『ニューヨーク・デリ』でもルーベンサンドが食べられます。ディズニーシーではじめてアメリカスタイルのルーベンサンドの存在を知ったという人も多いようです。

『ニューヨーク・デリ』は、20世紀初頭のニューヨークの街がテーマの「アメリカンウォーターフロント」にあるデリ。『ニューヨーク・デリ』の大人気メニューが「ルーベン・ホットサンドサンド」(セット価格:税込1,720円)です。

ミュージシャンや者なども立ち寄る大人気のデリカテッセンの看板メニューというコンセプトは、ルーベンサンドのルーツを彷彿させますよね。

ディズニーシーの『ニューヨーク・デリ』の「ルーベン・ホットサンドサンド」の具材は、公式ではパストラミビーフ、チーズ、サウザンアイランドドレッシングとなっています。

以前はコンビーフが使われていましたが、2023年にコンビーフからパストラミビーフに変更になったようです。公式ではザワークラウトが使われているとは書いてありませんが、ザワークラウトのようなものもちゃんと入っています。

ニューヨーク・デリ(東京ディズニーシー)

住所:千葉県浦安市舞浜1-4 東京ディズニーシー内

アクセス:ディズニーリゾートライン 「東京ディズニーシーステーション」駅より徒歩約7分

営業時間:パークの営業時間により異なる(9時~19時頃)

定休日:無休

『星野リゾート 1955 東京ベイ』(千葉)の「ルーベンサンド」

東京ディズニーリゾート近くの新浦安エリアに2024年6月に誕生した星野リゾート初のホテル『星野リゾート 1955 東京ベイ』のレストランで提供している、でき立ての「ルーベンサンド」がSNSなどで話題になっています。

でき立ての「ルーベンサンド」が食べられるのは、ホテル内のレストランの朝食ビュッフェです。

『星野リゾート 1955 東京ベイ』の「ルーベンサンド」は、宿泊者のみが食べられるレストランの朝食ビュッフェのライブキッチンで提供されています。でき立ての熱々を食べられ、絶品だと好評です。

マスタードバターをたっぷりと染み込ませた食パンに、パストラミビーフ、キャベツソテー、チェダーチーズを挟んで鉄板でグリルしたサンドイッチ。コンビーフとザワークラウトを使ったアメリカの定番ルーベンサンドというよりは、オリジナルのルーベンサンドという感じですね。

星野リゾート 1955 東京ベイ レストラン(宿泊者のみが利用可)

住所:千葉県浦安市日の出7丁目2−3

アクセス:JR京葉線「新浦安」駅から無料シャトルバス

営業時間:(朝食ビュッフェ) 6:00~10:00(L.O.9:30)

『オーストリア菓子とパンのサイラー(Sailer)』(福岡)の「ルーベンサンド」

福岡市南区に店を構える『サイラー(Sailer)』は、オーストリアのお菓子とパンの店。オーストリア・オーバーキルフェンの1913年創業の老舗パン屋の4代目が1994年にオープンしてから大人気になった福岡の有名パン屋です。

人気の「ルーベンサンド」は併設のカフェの人気メニューで、でき立てを食べられます。

『サイラー』の「ルーベンサンド」は、バターをたっぷりと塗ったヴァイツェンミッシュブロート(小麦粉約8割、ライ麦粉約2割で作るドイツの伝統的なパン)に、パストラミビーフ、ザワークラウト、エメンタールチーズを挟み、赤たまねぎやピクルスなどが入ったロシアンドレッシングを入れてグリルしたサンドイッチです。

コンビーフは使われていないものの、ザワークラウト、エメンタールチーズ、ロシアンドレッシングの組み合わせは、まさに伝統的なアメリカのルーベンサンドといったところですね。税込700円というリーズナブルな価格も魅力的ですよね。

オーストリア菓子とパンのSailer

住所:福岡県福岡市南区長丘2-1-5 西村ビル1階

アクセス:西鉄バス「寺塚」バス停より徒歩2分

営業時間:7:00~19:00 (L.O.18:30)

定休日:年末年始

『FIVE STAR DELI(ファイブスターデリ)』(沖縄)の「ザ・ルーベン」

『FIVE STAR DELI』は、沖縄県北谷(ちゃたん)町・砂辺海岸に店を構えるアメリカンスタイルのサンドイッチ専門店。アメリカのデリカテッセンをイメージしたスタイルでサンドイッチを提供しています。

店舗は外国人住宅をリノベーションしていて、嘉手納基地が近いことからお客さんもアメリカ人が多いとのこと。まさに、アメリカのデリのような雰囲気を味わえるお店です。

『FIVE STAR DELI』のいちばん人気メニューが、アメリカの定番サンド「ザ・ルーベン(The Reuben)」(税込1,400円)です。

メインの具材はアメリカ式のコンビーフではなく自家製のパストラミビーフです。13種類のハーブやスパイス、黒糖などに1週間漬け込んで作っています。

それ以外にはザワークラウトとノルウェー産のエメンタールチーズにサウザンアイランドドレッシング。アメリカ・ニューヨークの定番スタイルで、これだけこだわりのあるボリューミーなルーベンサンドはまさにここでしか食べられない一品です。

FIVE STAR DELI

住所:沖縄県中頭郡北谷町砂辺14

営業時間:11:00~19:00

定休日:水曜日

番外編:『千駄木腰塚』(東京)の「ルーベンサンド」

でき立てのルーベンサンドが食べられるお店ではありませんが、番外編として東京界隈で知る人ぞ知る大人気のテイクアウトグルメ、『千駄木腰塚』の「ルーベンサンド」をご紹介します。

『千駄木腰塚』は1949年創業の老舗の食肉専門店。東京・文京区の「谷中・千駄木よみせ通り商店街」にある本店の工場では、職人たちが手作業で作るコンビーフをはじめとする食肉加工品が人気です。

『千駄木腰塚』の看板商品「自家製コンビーフ」を使った人気のデリカテッセンが「ルーベンサンド」です。

『千駄木腰塚』のルーベンサンドは、たっぷりの「自家製コンビーフ」にコールスロー風のキャベツとチェダーチーズを挟んだサンドイッチです。本場アメリカの定番スタイルとは少し違い、千駄木腰塚オリジナルのルーベンサンドといったところですね。

融点の低い黒毛和牛を中心とした牛脂を使用したコンビーフが口の中でとろけて、独特のうま味を生み出します。そのまま食べても良いですが、トースターで温めると「自家製コンビーフ」の上質の脂が溶けだしてパンに染み込み、さらにおいしく食べられます。

まとめ:コンビーフたっぷりのアメリカの定番サンドイッチを食べてみよう!

アメリカから上陸した「ルーベンサンド」は、近ごろ巷で人気急上昇!本場アメリカでは、ニューヨークを中心に定番のサンドイッチとして根強い人気があります。

本場アメリカの基本のルーベンサンドは、ライ麦パンにアメリカ式のコンビーフ(塩漬けにした牛肉)、ザワークラウト、スイスチーズを挟んでロシアンドレッシングで味を付けたホットサンドイッチで、店によってさまざまなバリエーションがあります。

日本でルーベンサンドが食べられる店はまだまだ少ないですが、提供している店も増えてきて徐々に人気も高まっています。本場アメリカのコンビーフスタイルを再現した定番のルーベンサンドも、オリジナルのルーベンサンドもそれぞれに良さがあります。ぜひ一度、食べてみてくださいね。

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