ダイエットは運動なしにはあり得ないのでしょうか?ダイエットに運動が良いってことはわかってるんだけど、きつい運動は続かないし、毎日運動する時間もない。運動なしで食事の見直しだけでダイエットできればと思っている人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、運動なしで食事を見直すだけでもダイエットすることは可能です。しかし、間違った食事の方法でダイエットを行うと、却って痩せにくくなってしまったり、健康を害してしまったりするリスクも大きいため注意が必要です。
そこで、この記事では、運動なしでも健康的にダイエットをするための食事のポイントと、運動なしで効果的にダイエットをする方法についてご紹介します。
Contents
運動なしでもダイエットできる仕組みとは?カロリーと痩せる関係を解説
カロリーが高いものを食べると太りやすく、カロリーを抑えれば痩せやすいということは、ダイエットの常識ですよね。
運動なしのダイエットでも最も重要になってくる要素は摂取カロリーです。しかし、運動なしでダイエットをする場合、1日にどのくらいの量を食べて良いのかよくわからないという人も多いではないでしょうか。
カロリーとダイエットの関係がわかると、運動なしのダイエットもやりやすくなります。そこで、最初にカロリーとダイエットの関係性について解説します。
そもそもカロリーって何?
私たちが普段「カロリー」と呼んでいるものは、生命維持や活動に必要なエネルギー源のことです。私たち人間は体に必要なエネルギー源は食事なしでは摂取できません。
食事のなかで体のエネルギー源になる栄養素はたんぱく質と脂質と炭水化物で、たんぱく質と炭水化物は1gで4kcal、脂質は1gで9kcalのエネルギーを得られます。
食品のカロリーは、食品中に含まれるたんぱく質・脂質・炭水化物のグラム数にそれぞれの熱量をかけて計算されます。
[たんぱく質のグラム数×4kcal]+[脂質のグラム数×9kcal]+[炭水化物のグラム数×4kcal]
国内で販売されている食品は原則的にカロリーの表示が義務付けられているので、パッケージの「栄養成分表示」の『エネルギー』もしくは『熱量』という表示を見れば、その食品のカロリーがわかります。
理論上は【摂取カロリー<消費カロリー】でダイエットは可能
食事で摂取したエネルギーは生命維持や体の活動のエネルギーとして使われますが、使い切れずに残ると脂肪に変換されて体内に蓄えられます。つまり、摂取カロリーが消費カロリーを上回った分だけ体脂肪として蓄積されるというわけです。
逆に、消費カロリーが摂取カロリーを上回り摂取したエネルギーが足りなくなってしまうと、蓄えた体脂肪を分解してエネルギーとして利用します。
つまり、【摂取カロリー<消費カロリー】となれば、体脂肪がエネルギーとして使われて減少するため、運動なしでもダイエットが可能ということになりますよね。
消費カロリーは主に基礎代謝量と活動エネルギーを足したもの
身体が1日で消費するエネルギーは大きく分けると以下の3種類があります。
・基礎代謝量(約60%)
・身体活動量(約30%)
・食事誘発性熱産生(約10%)
それぞれについて詳しく解説しましょう。
基礎代謝量
1日の総消費エネルギーの約60%を占め、心拍や呼吸や体温維持など生命活動に必要なエネルギーです。
心拍や呼吸などのために必要なので、何もしないでじっとしても睡眠中にも消費されるエネルギーです。基礎代謝量は一人ひとり異なり、特に身長、体重、年齢、性別によって大きく左右されます。
身体活動量
身体活動に必要なエネルギーで、総エネルギー消費量の約30%を占めています。
身体活動とは、”安静にしている状態より多くのエネルギーを消費する全ての動作”と定義されています。つまり、歩く、走る、スポーツをするといった運動はもちろん、体を起こしたり立ったり座ったりする動作、手足を動かす動作、体を曲げ伸ばしする動作など、運動なしの場合でもあらゆる動作が含まれます。
食事誘発性熱産生
簡単に言うと、食事によって消費されるエネルギーのことで、総エネルギー消費量の約10%に該当します。食べ物を噛んで飲みこみ、体内で消化吸収することで熱が生み出されてエネルギーとして消費されます。
食事をすると体温が上がって暑くなりますよね。これは、食事誘発性熱産生によってエネルギーが消費されているためです。食後は運動なしでじっとしていても消費カロリーが大きくなります。
運動なしでダイエットするための摂取カロリーの目安は?
運動なしでダイエットをするのであれば、運動をしてダイエットをするよりも摂取カロリーを大きく制限する必要があります。
1kg痩せるということは、言い換えれば1kgの体脂肪を落とすということになりますよね。では、運動なしで安全にダイエットをするには、1日にどのくらいのカロリーを摂取するとよいのでしょうか。また、1kgの体脂肪を落とすにはどれくらいのカロリー制限をすればよいのでしょうか。
適正なダイエットのために自分の基礎代謝量を知ろう!
極端なことをいえば、1日の摂取カロリー減らせば減らすほど、運動なしでも短期間にダイエットすることは可能です。しかし、運動なしでも大幅なカロリー制限をして摂取カロリーが基礎代謝量を下回ると、健康に害を及ぼすリスクが高くなります。運動なしで適正なダイエットをするためには、自分の基礎代謝量を知ることが大切です。
基礎代謝量は主に身長、体重、年齢、性別に左右されます。厚生労働省では多くのデータを基に以下の方法で基礎代謝量の目安を定めています。
基礎代謝量(kcal/日)=基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日)×基準体重(kg)
性別 年齢 基礎代謝基準値
(kcal/kg体重/日)基準体重
(kg)基礎代謝量
(kcal/日)
男性 18~29歳 24.0 63.0 1,510
30~49歳 22.3 68.5 1,530
50~69歳 21.5 65.0 1,400
70歳以上 21.5 59.7 1,280
女性 18~29歳 22.1 50.6 1,120
30~49歳 21.7 53.0 1,150
50~69歳 20.7 53.6 1,110
70歳以上 20.7 49.0 1,010
この表を見ると、自分の基礎代謝量の大まかな目安がわかりますよね。
また、家庭用の体組成計やスポーツジムや薬局などに設置してある体組成計でも、自分の基礎代謝量の目安を簡単に測定できるので、利用してみると良いかもしれませんね。
運動なしで健康的にダイエットするための最低摂取カロリーの目安は?
では、運動なしで健康に悪影響が出ないようにダイエットをするには、1日にどのくらいのカロリーを摂取すればよいのでしょうか。
厚生労働省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で示している1日の推定エネルギー必要量は以下の計算式で計算できます。
推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
身体活動レベル レベル1(低い) レベル2(普通) レベル3(高い)
指数 1.5 1.75 2.0
活動の目安 大部分を座って
過ごす。静的な
活動が中心座って過ごすことが
多いが、移動や立位
での作業も多い。
通勤・買物・家事、
軽い運動等のいずれか
を含む場合移動や立位の多い
仕事の従事者。
または、スポーツ
など活発な運動習慣
をもっている場合
座位または立位の
静的な活動
(時間/日)12~13 11~12 10
ゆっくりした歩行や
家事など低強度の活動
(時間/日)3~4 4 4~5
長時間持続可能な
普通歩行・運動・労働
など中強度の活動
(時間/日)0~1 1 1~2
頻繁に休みが必要な運動・
労働など高強度の活動
(時間/日)0 0 0~1
例えば、35歳のパート勤務でほとんど運動なしの主婦の場合は身体活動レベルは2に相当するので、推定エネルギー必要量は【1,150kcal×1.75=2012.5kcal】となり、1日に約2,010kcalを摂取すると体重を維持できるという計算になります。
運動なしでダイエットを行う場合は食事のカロリー制限がメインとなります。しかし、生命活動を維持するためには、最低でも基礎代謝量分のカロリーは摂取しなければなりません。体重を維持できる目安になる値が推定エネルギー必要量なので、適切にダイエットするためには以下のカロリー摂取量で行う必要があります。
基礎代謝量(kcal)<ダイエット時の摂取カロリー(kcal)<推定エネルギー必要量(kcal)
例えば、35歳パート勤務の女性の場合であれば1日に1,150kcal(基礎代謝量)~2,010kcal(推定エネルギー必要量)のカロリー摂取で、運動なしでも健康に支障をきたすことなく痩せられる可能性が高いということになりますよね。
運動なしのダイエットは1ヶ月に何kgペースが理想?
どれくらいの期間で減量するとリバウンドしにくいかという科学的根拠は、明確には示されていないようです。
ちなみに、日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2022」では、体格指数(BMI※)が25以上の肥満症の治療の場合、体重の3%を減量すると血糖、血圧、脂質、尿酸、肝機能などに改善が見られるケースが多いことから、3ヶ月で現体重の3%を減量目標と設定しています。つまり、体重60kgの人ならば3ヶ月で1.8kgの減量を目指すということになりますね。
この減量目標がすべての人に当てはまるわけではありませんが、どれくらいの期間でダイエットをすればよいのかの参考にするとよいでしょう。
また、無理なくダイエットするには、1ヶ月で体重の0.5~1%、もしくは1ヶ月で体重の1~2%、もしくは1ヶ月で1~1.2kg程度の減量が適当と考える専門家が多いようです。
※BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)×身長(m)]
運動なしで1kg痩せるために必要なカロリーは?
では、運動なしで1ヶ月で1kg痩せるためには、1日にどれくらいカロリーを制限すればよいのでしょうか。
体脂肪は純粋な脂肪ではなく、「脂肪細胞」の形で蓄えられています。脂肪細胞の約8割は脂質で残りの2割は水分や細胞の構成成分です。
つまり、体脂肪1kgのうち純粋な脂肪は約800g。脂肪1gを燃焼させるためには9kcalが必要なので、体脂肪を1kg落とすために必要なカロリーは単純計算で【1000g×0.8×9kcal=7,200kcal】となります。
体脂肪を1kg落とすために7,200kcalが必要なので、運動なしで1ヶ月で1kg痩せるためには、【7,200÷30日=240kcal】で、1日に約240kcalのカロリー制限が必要になります。
・白ごはんを中ぐらいの茶碗に普通盛り1杯分で約240kcal
・マクドナルドのハンバーガ1個で256kcal
・ミスタードーナツのポン・デ・ストロベリー1個で247kcal
・アサヒスーパードライの500ml缶で210kcal
・コカ・コーラ500mlで225kcal
1ヶ月間に運動なしで1kg痩せるためには、1日に上記の食品の分だけカロリー制限をすればよいという計算になりますよね。
これはNG!運動なしのダイエットで避けるべきカロリー制限の方法とは?
運動なしのダイエットの場合はカロリー制限が主になるため、運動なしでも成功するかどうかは食事の仕方に大きく左右されます。間違ったカロリー制限はダイエットがうまく行かないだけでなく、健康に悪影響を及ぼすリスクも出てきます。
ここからは、運動なしでダイエットをする場合に避けたいカロリー制限の方法について解説します。
運動なしのNGダイエットその1:極端なカロリー制限
運動なしのダイエットを行う場合、理論上は基礎代謝量以上のカロリーを摂取していれば問題ないということになります。とは言え、基礎代謝量ギリギリのカロリー摂取を続けることはおすすめできません。
運動なしでも日常の活動にエネルギーは必要です。基礎代謝量ギリギリではエネルギーが不足する可能性が高くなります。エネルギーが不足すると筋肉を分解してエネルギーとして使うため、筋肉量が減って代謝が悪くなってしまいます。
一般に、運動のあるなしにかかわらず、1ヶ月で体重を落とす上限は5%と言われています。50kgの人の場合では1ヶ月間に2.5kgの減量が上限ということになりますよね。ただし、リバウンドや停滞期のことを考慮すると体重を落とすペースは、運動なしの場合でも1ヶ月で体重の3%ほどに留めておいた方が無難です。
運動なしのNGダイエットその2:食事を抜く
運動なしのダイエットの場合、カロリー制限が主体になりますが、カロリー制限のために食事を抜くことは絶対にやめましょう。
空腹の時間が長く続くと、体が飢餓状態になったと判断して脂肪を溜め込もうとしてしまうため、却って痩せにくくなってしまいます。
特に朝食はダイエットのためにとても重要です。食事をすると食事誘発性熱産生によって体温が上がり、じっとしていてもエネルギー消費量が増えます。朝食後の食事誘発性熱産生量は夕食よりも大きいことが明らかになっています。
運動なしのNGダイエットその3:糖質抜きダイエット
カロリー制限のために糖質を控える人は多いですよね。確かに、糖質は食事のなかでも摂取割合が多いため、糖質を減らすと運動なしでも減量幅は大きくなります。だからといって、糖質を完全に抜いたり限りなく少なくしたりする食べ方は逆効果です。
糖質は体内で最終的にブドウ糖に分解されて、グリコーゲンという形で主に筋肉に蓄えられて、運動なしの場合でも活動時のエネルギーとして利用されます。しかし、糖質ゼロや極端な糖質オフによってグリコーゲンが不足すると、筋肉を分解してエネルギーとして利用します。
その結果、筋肉量が減少し基礎代謝が下がるため痩せにくくなり、リバウンドのリスクも高まってしまいます。運動なしのダイエットだとその傾向が強くなるため注意が必要です。
運動なしのNGダイエットその4:間違った置き換えダイエット
置き換えダイエットとは、食事の一部を低カロリー食品や高タンパク食品に置き換えるダイエット法です。無理なくカロリー制限ができるので、取り入れている人も多いのではないでしょうか。
しかし、置き換えダイエットも方法を間違えると却って太りやすくなるだけでなく、健康に支障をきたす恐れもあるため注意が必要です。特に、1日の食事の大半を置き換えたり、置き換え食品に頼りすぎたりすることは絶対にやめましょう。
例えば、プロテインなどで置き換える場合は、ごはんなどの量を減らしてプロテインに置き換える方法が理想的です。
もし、1食分を丸々置き換える場合は栄養が不足しやすいので、それ以外の食事で不足栄養分を必ず補うようにしましょう。
同じものばかり食べるのもNG
カロリー制限のために、毎日サラダばかりたくさん食べる、ささみばかり食べる、などと毎日同じ食品ばかり食べることもやめましょう。置き換えダイエットと同様に栄養バランスが悪くなり、痩せにくくなったり健康に悪影響を及ぼしたりするリスクが高くなります。
運動なしで健康的に痩せるためのダイエット食事術を伝授!
運動なしのダイエットを成功させるには、食事の摂り方がとても重要です。ここからは、運動なしで効果的に痩せるための食事のポイントについて解説します。
栄養バランス良く食べる簡単な方法とは?
運動のあるなしにかかわらず、ダイエットにはバランス良く栄養と摂ることがとても大切です。栄養バランスの良い食事をするためには、下の「三色食品群」を参考に、それぞれの色の分野からまんべんなく食べるようにするとよいでしょう。
運動なしでカロリー制限主体でダイエットをする場合は、上記のイラストのうち基本的には黄色の食品群の量を減らし、緑と赤の食品群の量を増やすようにします。また、同じ色の食品群でも、できるだけ多くの種類の食材を食べるようにするとさらに栄養バランスが良くなります。
たんぱく質と食物繊維は特に意識的に摂取しよう!
運動なしでより効果的にダイエットを行うにバランスの良い栄養摂取は不可欠ですが、なかでも特に意識して摂りたい栄養素がたんぱく質と食物繊維です。
たんぱく質
運動なしのダイエットの場合でも、エネルギーが不足すると筋肉が分解されてエネルギー源として利用されます。すると、筋肉量が減って基礎代謝が落ちてしまい痩せにくくなってしまいます。
筋トレのありなしやたんぱく質の摂取量にかかわらず、たんぱく質を増やすと筋肉量の維持向上につながる可能性があるという研究結果(※)も報告されているため、筋肉量を落とさないためにもダイエット中は特にたんぱく質をしっかりと摂ることが大切です。
たんぱく質は脂身の少ない肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などいろいろな食材から摂るようにすると効果的です。特に、魚や大豆製品は生活習慣病を防ぐなど他の健康効果も大きいため、積極的に食べるようにしましょう。
※ 田川亮一(明治乳酸菌研)、渡邉大輝(医薬基盤・健康・栄養研 健康・栄養研)ら,”タンパク質摂取量と筋量増加の間の用量反応関係:無作為化比較試験の系統的レビューとメタ解析”,Nutrition Reviews,2021年
食物繊維
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、どちらもダイエットにはとても重要な栄養素です。水溶性食物繊維は、海藻類、野菜、いも類、果物などに多く含まれていて、以下のようなダイエット効果が期待できます。
・食後血糖値の上昇を緩やかにして脂肪を蓄積しにくくなる
・腹持ちが良くなり余計な間食を抑えられる
・余分な糖質、脂質、コレステロールなどを吸着して体外に排泄する
・腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境を良くする
また、不溶性食物繊維は、野菜、豆類、穀物、きのこなどに多く、以下のようなダイエット効果が期待できます。
・水を吸って膨らむことで満腹感を得られやすい
・腸内で水を吸って便のかさを増すことで腸内を刺激し、腸の活動を活発にして便通を良くする
現代の日本人は食物繊維が不足しがちです。
特に水溶性食物繊維が不足しやすいので意識的に摂る必要があります。水溶性食物繊維は、ネバネバとした食材や表面がトロッとした食材に多く含まれているので、積極的に食べるようにしましょう。
運動なしでもダイエットを成功させるための3つのポイント
食事内容以外にもダイエットの効果を上げる方法があります。運動なしでもダイエットを成功させるために意識したいポイントをご紹介します。
食事において注意すべきポイント
栄養バランス以外にも食事においてちょっとした注意をすることで、ダイエット効果を高められます。
食べる順番を意識しよう!
「食べる順番ダイエット」という言葉があるくらい、食べる順番で脂肪の付きやすさが変わってきます。これには血糖値の上がり方が関係していて、血糖値を急上昇させにくい食材から食べることがポイントとなります。
具体的には、食物繊維の多い野菜などを時間をかけてゆっくりと食べ、次にたんぱく質をゆっくりと食べ、最後に糖質を食べるという方法が効果的です。
朝食は必ず食べる!
朝食は食事誘発性熱産生量が大きいので、朝食を食べることで食後にカロリーを消費しやすくなります。一方、朝食を抜くとダイエットにさまざまな支障を与えます。
・朝食を抜くと飢餓状態が長くなるため脂肪を溜め込みやすくなる
・朝食を抜くと昼食後の血糖値が急激に上がりやすく、脂肪が蓄積しやすくなる
・朝食で体内時計がリセットされて自律神経が整う
朝食がダイエットに与える影響は大きいため、朝に食べる時間がない、朝は食欲が出ないなどという場合でも、少しでもよいので朝食を必ず食べるようにしましょう。
夕食が遅い場合は食べ方に工夫を!
遅い時間に夕食を取ると太りやすいことは有名ですよね。しかし、仕事の都合などでどうしても夕食が遅くなることもあるかと思います。
夕食が遅くなる場合は、夕方(17~19時頃)に補食を取って体が飢餓状態になることを避けましょう。そして、帰宅後はカロリーの高い糖質や脂質は少なくしてたんぱく質や野菜を中心に食べることが理想です。
また、1日の食事のメインを昼食に置いて、夕食は軽く済ませるようにしてもよいでしょう。
基礎代謝を上げることが運動なしのダイエット成功のカギ!
基礎代謝量は総消費エネルギー量の約6割を占めるため、運動なしでも基礎代謝量を上げることで痩せやすい身体になります。運動なしで基礎代謝量を上げるには以下のような方法が有効です。
・たんぱく質をしっかりと摂る
・ぬるめのお風呂(38~40℃前後)にゆっくりと浸かる
・体を温めるものを食べる(温かいもの、根菜類、香辛料など)
・血行を良くするために水分をしっかりと取る
・腸内環境を整える
基本的には、体を温めたり腸内環境を整えたりする方法が有効です。腸内環境を整えるには、ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品や水溶性食物繊維をしっかりと食べるようにしましょう。
きついは運動なしでOK!運動をプラスしてダイエットをより効果的に!
運動なしのカロリー制限だけでもダイエットはできますが、運動をプラスすることでより効果的なダイエットができるようになります。運動によって筋肉が付くと体が引き締まって見えますし、太りにくく痩せやすい身体になります。また、運動をしないと生活習慣病のリスクも高まるので注意が必要です。
ダイエットのための運動と聞くと、筋トレやジョギング・ウォーキング、水泳などしっかりとした有酸素運動などをイメージするかもしれません。しかし、きつい運動をしなくても日常生活のなかでもダイエットに効果的な運動は可能です。
・通勤時や買い物の時などに歩く時間を増やす
・エレベーターやエスカレーターは使わずにできるだけ階段を使うようにする
・家の中で気軽にできるストレッチやヨガなどをする
・姿勢をよくする、常に腹筋を引き上げておなかをへこませる
・電車の中でできるだけつり革や手すりに頼らないように立つ
・立つときは足をクロスさせてお尻に力を入れる など
また、フィットネスゲーム等を利用して楽しく運動する方法も効果的です。
例えば、「あすけん」の集計によると、食事管理を行いながらNintendo Switchの『Fit Boxing2』で30日以上トレーニングをしている1,891人で平均約2.6kgのダイエット効果が確認できたそうです。
まとめ:運動なしのダイエットは食事の見直しと”焦らず気長に”がポイント!
運動なしでカロリー制限だけをしてもダイエットは可能です。運動なしでカロリー制限をする場合は、自分の基礎代謝量を把握して摂取カロリーの量が基礎代謝量を下回らないようにすることが最も大切です。
とは言え、最低限の基礎代謝量分だけのエネルギーを摂ればよいのかといえばそうではなく、カロリーを大幅に減らすと却って痩せにくくなったり、健康に悪影響を与えたりするリスクがあるので注意が必要です。
何より、無理なダイエットは長続きしませんよね。運動なしの場合でも理想の減量ペースは1ヶ月で1kgほど。焦らずゆっくりとダイエットをすることでリバウンドも防ぎやすくなります。
さらに、ダイエット効果や健康を考えると運動はした方がベターです。日常生活のなかでもよいので、毎日30分程度の運動を取り入れるようにしましょう。