納豆を食べると尿酸値があがるって本当?豆腐も危険?【詳しく解説】
のん
そろそろ尿酸値対策が必要かも…。あまり食べるとよくない食品を知りたい。納豆もダメって聞いたことがあるけど本当?

そんな疑問に答えます。

日常から少しずつ取り入れていきたい尿酸値対策。筆者も8を超えていた時期がありましたので、健康診断のたびに尿酸値の数値にはかなり神経質になっていました…。

でも、筆者の経験上、尿酸値は放っておいて自然に改善することはありません。尿酸値を下げる食品を摂ることも大事ですが、上げる食品をしっかり把握することも大事です。

本記事を読めば、尿酸値対策に一歩踏み出せます。

それではどうぞ!

納豆を食べると尿酸値があがるって本当?

納豆を食べると尿酸値があがるって本当?

結論から言うと、納豆を食べると尿酸値が上がる、という話は本当です。

というのも、納豆には多くの「プリン体」が含まれているため、尿酸値が上昇しやすいんです。

「プリン体」は体や臓器を動かすために必要なエネルギー物質ですので、体外から摂取するだけではなく実は体内でも作られているものなのですが、一日に消費される量は決まっています。

ですので、過剰となった不要な「プリン体」は肝臓で尿酸に分解されて、体外に排出されるのですが、体外から摂取する「プリン体」の量が多すぎたり、その一方で尿酸の排出を促進してくれる食品(例えば、酢などに含まれるクエン酸やヨーグルト・牛乳といった「カゼイン(タンパク質の一種)」など)の摂取が少ないと、徐々に尿酸が体に蓄積されていってしまい、結果として尿酸値が上昇してしまうことになります。

「プリン体」は、多かれ少なかれ、様々な食品に含まれていますので、まったく摂らないということはできませんが、特に「プリン体」が多い食品を少し控えたり、尿酸を体外に効率的に排出してくれる食品を多めにとったりすることで、体に蓄積される尿酸の量=尿酸値をコントロールすることが可能です!

尿酸を体外に効率的に排出してくれる食品」については、別記事で詳しくまとめていますので、もしご興味があれば、こちらもご覧ください。

納豆と同じ大豆加工品の豆腐も、尿酸値が上がる?

納豆と同じ大豆加工品の豆腐も、尿酸値が上がる?

結論としては、豆腐に含まれるプリン体の量はそれほど多くないため、豆腐は食べても大丈夫です。

一般的に、プリン体の量は、食品100g中に含まれる量(mg)で表されることが多いです。大豆系で言うと、乾燥大豆がダントツで「172.5mg/100g」。次いで納豆が多く、「113.9g/100g」です。豆腐は100gあたり「31.1mg」しか含まれていませんので、プリン体の含有量からすればかなり少ない部類だと考えてください。

また、細かな点ですが、豆腐は生(冷奴)で食べた場合はプリン体の含有量が「31.1mg/100g」ですが、湯豆腐にして火通しすると「21.9mg/100g」と若干プリン体量が減少します。ただし、なんでも茹でたり蒸したりすればプリン体量が減る…という訳ではないので注意が必要です。

※例えば、あん肝の場合、生だと「104.3mg/100g」ですが、酒蒸しだと「399.2mg/100g」と爆発的にプリン体含有量が上昇する場合もあります…。

なお、「株式会社 診断と治療社」が発行している「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」によれば、一日あたりのプリン体摂取量は「400mg」以下とするのがよい、と言われています。この数値を一つの目安として食事を考えるとよいかもしれません。

納豆以外で尿酸値をあげてしまう食品は?

納豆以外で尿酸値をあげてしまう食品は?

この点については、「帝京大学薬学部物理科学講座 薬品分析学教室 金子希代子教授」が提供されているプリン体含有量の分析情報がありますので、こちらを参考にしてください。ジャンル別で多いもの順で整理しています。

全て、食品100g中に含まれるプリン体の量となっていますが、一見、プリン体の含有量がものすごく多そうに見えても、量が食べられない食品(例えば、カツオブシなど。数g程度しか食べない)もありますので、その点も注意して見る必要があります。

【穀物】
・そば粉:75.9mg
・大麦:44.3mg
・玄米:37.4mg
・胚芽米:34.5mg
・白米:25.9mg
・中力粉:25.8mg
・強力粉:25.8mg
・薄力粉:15.7mg

【鶏卵/乳製品】
・チーズ:5.7mg
・卵/うずら卵:0mg
・牛乳:0mg

【野菜】
・乾燥椎茸:379.5mg
・ヒラタケ:142.3mg
・ブロッコリースプラウト:129.6mg
・舞茸:98.5mg
・かいわれ大根:73.2mg
・ブロッコリー:70mg
・もやし(豆):57.3mg
・カリフラワー:57.2mg
・ほうれん草の"葉":51.4mg
・つくりたけ:49.5mg
・エノキ:49.4mg
・もやし:44.7mg
・オクラ:39.5mg
・そら豆:35.5mg
・ナメコ:28.5mg
・グリンピース:18.8mg

【豆類】
・大豆(乾燥):172.5mg
・なっとう:113.9mg
・小豆(乾燥):77.6mg
・味噌(赤):63.5mg
・ピーナッツ:49.1mg
・味噌(白):48.8mg
・おから:48.6mg
・枝豆:47.9mg
・しょうゆ:45.2mg
・そら豆:35.5mg
・豆腐 冷奴:31.1mg
・豆乳:22mg
・湯豆腐:21.9mg

【豚肉】
・豚レバー:284.8mg
・豚腎臓:195mg
・豚ヒレ:119.7mg
・豚心臓:119.2mg
・豚ランプ:113mg
・豚タン:104mg
・豚肩ロース:95.1mg
・豚ロース:90.9mg
・豚肩バラ:90.8mg
・豚肩:81.4mg
・豚バラ:75.8mg

【牛肉】
・牛レバー:219.8mg
・牛心臓:185mg
・牛腎臓:174.2mg
・牛モモ:110.8mg
・牛スネ:106.4mg
・牛ミスジ:104mg
・牛ヒレ:98.4mg
・牛タン:90.4mg
・牛肩ロース:90.2mg
・牛ミノ:83.9mg
・牛肩バラ:77.4mg
・牛リブロース:74.2mg

【鶏肉】
・鶏レバー:312.2mg
・鶏ササミ:153.9mg
・鶏砂肝:142.9mg
・鶏手羽:137.5mg
・鶏モモ:122.9mg
・鶏皮:119.7mg

【その他肉】
・サラミ:120.4mg
・鯨 アカミ:111.3mg
・羊 マトン:96.2mg
・羊 ラム:93.5mg
・ボンレスハム:74.2mg
・プレスハム:64.4mg
・ベーコン:61.8mg
・コンビーフ:47mg

【魚類】
・鰹(かつお):211.4mg
・鰯(イワシ):210.4mg
・虹鱒(ニジマス):180.9mg
・鯵(アジ):165.3mg
・明太子:159.3mg
・鮪(マグロ):157.4mg
・秋刀魚(サンマ):154.9mg
・飛魚(とびうお):154.6mg
・伊佐木(イサキ):149.3mg
・魳(カマス):147.9mg
・鱚(キス):143.9mg
・鰊(ニシン):139.6mg
・鰆(サワラ):139.3mg
・鰌(ドジョウ):136mg
・平目(ヒラメ):133.4mg
・鮎(アユ):133.1mg
・鮎並(アイナメ):129.1mg
・真鯛(マダイ):128.9mg
・鮴(メバル):124.2mg
・鯖(サバ):122.1mg
・鰤(ブリ):120.8mg
・鱈子(たらこ):120.7mg
・鱸(スズキ):119.5mg
・甘鯛(アマダイ):119.4mg
・鮭(サケ):119.3mg
・鰈(カレイ):113mg
・鯉(コイ):103.2mg
・鰰(ハタハタ):98.5mg
・公魚(ワカサギ):94.8mg
・鰻(ウナギ):92.1mg
・数の子:21.9mg
・筋子:15.7mg

【烏賊・蛸・貝等】
・大正エビ:273.2mg
・オキアミ:225.7mg
・車エビ:195.3mg
・するめ烏賊:186.8mg
・牡蠣:184.5mg
・やり烏賊:160.5mg
・浅利:145.5mg
・芝エビ:144.2mg
・蛸:137.3mg
・ズワイガニ:136.4mg
・蛤:104.5mg
・タラバガニ:99.6mg

【干物】
・煮干し:746.1mg
・鰹節:493.3mg
・鰯(イワシ):305.7mg
・鯵(アジ):245.8mg
・秋刀魚(サンマ):208.8mg

【加工品(魚類)】
・サケ缶:132.9mg
・ツナ缶:116.9mg
・ツミレ:67.6mg
・笹蒲鉾:47.8mg
・焼き竹輪:47.7mg
・板蒲鉾:26.4mg
・魚肉ソーセージ:22.6mg
・薩摩揚げ:21.4mg

【酒のお供】
・鮟鱇(あんこう)肝(酒蒸し):399.2mg
・牡丹海老(卵):162.5mg
・蟹味噌:152.2mg
・生ハム:138.3mg
・雲丹:137.3mg
・鮟鱇(あんこう)肝(生):104.3mg
・裂き烏賊:94.4mg
・帆立:76.5mg
・鮟鱇(あんこう)身(生):70mg
・牡丹海老(身):53.4mg
・アーモンドナッツ:31.4mg
・豚骨ラーメン:27.15mg
・柿の種:14.1mg
・いくら:3.7mg

まとめ

以上、尿酸値を気にする方向けの、注意した方がよい食品についての記事でした。

プリン体の量を見ていると、やはり「肝・レバー」だったり「海老」といった食品は一般的にもよく言われているとおり、プリン体が多い食品となっているようです。

毎食注意するのは大変かもしれませんが、プリン体の摂取量を一日に400mg以下となるよう少し意識するだけで、半年後の健康診断結果は変わってくる可能性もあります。

本記事が、尿酸値を気にされている方の参考になりましたら幸いです('-'*)

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