腰痛向けの湿布の使い方/貼り方!成分や湿布の種類なども詳しく解説
薬局に行くと、すごく色々な湿布が売られているけど、適当に選んでいいのかな?高い湿布がいいってことなのかな?腰痛に効く湿布があれば知りたいな。

そんな疑問に答えます。

腰痛だから湿布を使ってみた。でも、あんまり効いた気がしないなぁ…、という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

筆者も仕事柄、重い荷物を持つことが多く慢性的な腰痛持ちです…。そのため、湿布については結構色々と購入し、試してきましたが、使われている成分や湿布の形状と、自身の症状がピッタリ合わないと、正直あまり効かないんですよね。

本記事では、湿布の種類や使い方、特に腰痛に効く湿布について解説をしていきます。

それではどうぞ!

腰痛向けの湿布と使い方・貼り方

腰痛向けの湿布と使い方・貼り方

腰痛にも種類がある?

腰痛には、急性のもの慢性的なものと、2種類のものがあります。

急性のものは、例えば「ぎっくり腰(急性腰痛症)」のようなものが代表格です。急性の腰痛は、それまで全く無症状だったのに突然発症し、強い痛みを伴うのが特徴です。

それに対して、慢性的な腰痛には、「腰椎椎間板ヘルニア」、「腰椎変性すべり症(歩くと腰が痛む)」、「腰椎分離症(腰を反らすと痛む)」などがあります。

慢性的な腰痛は、肉体労働やデスクワーク、筋肉の衰えなどにより徐々に発症していくことが多く、急性腰痛に比べると痛みという点では多少穏やかなものの、一度発症をすると長期間に渡り付き合っていかなければならない大変な腰痛です。

痛みだけではなく、しびれや動かしにくさ、力が入らない、といった症状を伴うことが多いのも特徴です。

これらの腰痛の種類によって、どういったタイプの湿布を使えばよいのかが変わってきますので、次に湿布の種類の違いについてご説明します。

湿布の種類の違いを知ろう

湿布には用途により、大きく分けて2種類のものがあります。1つ目は「温湿布」と呼ばれるもの、2つ目は「冷湿布」と呼ばれるものです。

 1.温湿布

温湿布は、貼ると患部が温かくなってくるように感じる種類の湿布です。温めることによる血行改善を行い、血液の循環を良くし、新陳代謝を促すことで、主に慢性的な痛みに対する鎮痛効果が得られるのが特徴です。

主な成分は、トウガラシエキス(カプサイシン)。ただ、「暖かく感じる」のは感覚的なもので、皮膚表面は温湿布の場合も冷やされています。そのため、血行改善に使用するにはいいのですが、患部を温める用途に温湿布を使用するのは誤りですので注意してください。

2.冷湿布

冷湿布は、貼るとひんやりとする、湿布というイメージの湿布です。冷湿布は患部に冷感を与えることで、患部の炎症や痛みを和らげる効果があり、主に急性の痛みに対する鎮痛効果が得られるのが特徴です。主な成分はメントールです。

湿布の貼り方の違い

湿布にはあまり伸びないタイプ(パップ剤)伸びるタイプ(テープ剤・プラスター剤)のものがあります。ですが、注意していただきたいのは、これらは貼りやすさが違うだけ、ではないということです。

「パップ剤(あまり伸びない湿布)」は昔からある白くて厚みのある湿布で、薬効成分だけではなく、表面(患部にあたる側)に水やグリセリンといった成分が含まれているため、肌には優しい反面、剥がれやすく効果の持続時間も比較的短い、という欠点もあります。

「テープ剤・プラスター剤(伸びる湿布)」は茶色い薄めの湿布の商品が多く、表面に水分が含まれていないため「パップ剤」よりも粘着力が高く、貼ったときの違和感も少なめです。

柔軟性が高いので、伸び縮みする部位等にも使いやすいのですが、「パップ剤」よりも薬効成分の効き目(浸透率)が少し低いと言われています。臭いが「パップ剤」よりも少ない点も特徴です。

腰痛に最適な湿布は?

結論、臭い等に抵抗がないなら、急性の腰痛には「冷湿布のパップ剤」、慢性的な腰痛には「温湿布のパップ剤」を選べばOKです。

「冷湿布」と「温湿布」は、急性用か慢性用かで用途が変わりますので、急性には冷湿布、慢性には温湿布がファイナルアンサーです。

次に、「パップ剤」と「テープ剤・プラスター剤」の選択で悩んでしまうかもしれませんが、腰痛の時に貼付する腰回りはそれほど伸び縮みする部位ではありませんので、実用面からすると、「パップ剤」で十分です。

また、「パップ剤」は「テープ剤・プラスター剤」よりも薬効成分の浸透性が高いので、抵抗がないなら間違いなく「パップ剤」がおすすめです。

ただ、「パップ剤」は「テープ剤・プラスター剤」に比べて、独特な湿布臭が強いので、お仕事に差し障る、とか個人的に臭いに耐えられない…という方は「テープ剤・プラスター剤」を選択するのも間違いではありません。

ちなみに、「温湿布」と「冷湿布」では、体感温度を変えるための成分(カプサイシン、メントール等)は異なりますが、その他の鎮痛成分(サリチル酸メチル、非ステロイド性抗炎症薬)にはほぼ違いがありませんのでご安心ください。

腰痛向けのおすすめ湿布【種類別】

腰痛向けのおすすめ湿布【種類別】

冷湿布 × パップ剤(急性腰痛向け)

コスパ抜群の冷感パップ剤ならコレです。整骨院・接骨院専売品ですので、薬局では確か買えなかった記憶があります。クーリンプラスは医薬品ではありませんが、冷感効果はかなり高く患部の炎症をとりあえず抑えたいというときには重宝します。

2つ目は、第一三共の第2類医薬品。インドメタシンが配合された、薬効成分としてしっかりと効くタイプの湿布です。医薬品ですので、クーリンプラスよりは若干高いのですが、確かに効きはいいです。パップ剤ですので、ヒヤッと感ももちろんありますよ。

温湿布 × パップ剤(慢性腰痛向け)

温感タイプの商品は冷感タイプほど種類はありません(医薬部外品の商品は知る限りではありません)。

筆者が常備しているのは、冷湿布でも紹介をした「キュウメタシンパップ」の温感版です。効果は冷感でも体感済みですので、用途に応じて使い分ける感じですね。

【第2類医薬品】キュウメタシンパップH 24枚入
第一三共ヘルスケア

冷湿布 × テープ剤(急性腰痛向け)

メジャーな商品は2つ(ロキソニン、ボルタレン)あり、それぞれ効き目や即効性で差別化されています。薬効効果が高いのはボルタレン。

それに対して、即効性が高いのはロキソニンだと言われています。また、ロキソニンの方が、副作用(胃痛)がボルタレンより緩やかだとされています。

温湿布 × テープ剤(慢性腰痛向け)

テープ剤についても、温感タイプの商品は種類はそれほど多くありません。メジャーなところではCMもよく放映されているフェイタスです。フェイタスに含まれる鎮痛成分は「ジクロフェナクナトリウム」。ボルタレンと同じものです。

日常使いをするのであれば、コスパのいい医薬部外品の湿布がおすすめですが、しんどい痛みを早めに鎮痛したいのであれば、医薬鎮痛成分の入った第2類医薬品系の湿布剤がおすすめです。

腰痛でお悩みの方にとって、少しでも参考になりましたら幸いです('-'*)

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