尿酸値はビールやアルコールで上がる?ビールとその他のお酒の違いは?
ビールが尿酸値を上げるって聞いたことがあるけどホント?何が原因なんだろう?その他のお酒は大丈夫なのかな…?

そんな疑問に答えます。

筆者はお酒も結構好きで、一時期は尿酸値が8を超えていたのですが、知人の内科医に相談し、自分でも調べながら対策を続け、なんとか7を切るまでに回復した経緯があります。

本記事を読めば、ビールやアルコール類が尿酸値に与える影響などが分かります。

それではどうぞ!

尿酸値はビールやアルコールで上がる?

尿酸値はビールやアルコールで上がる?

結論から言うと、「Yes」です。


というのも、尿酸は体の老廃物ですので、通常は尿に尿酸を溶かすことにより、体内から排出していくのですが、ビールやアルコール類を摂取すると、尿酸を尿に溶かす機能を阻害してしまい、結果として体内に尿酸が溜まり、尿酸値があがってしまいます。

また、尿酸自体は体内の肝臓でプリン体を分解することで生成されるのですが、ビールやアルコール類には、この分解を促進してしまう作用もあるため、ダブルで尿酸値上昇を促進してしまうことになります。

ビールやアルコール類に含まれるプリン体は尿酸値を上げる?

どちらかと言われれば、尿酸値を上げることになります。


というのも、先ほども少し触れたとおり、プリン体は肝臓で分解されて尿酸になりますので、プリン体の摂取量が増えれば増えるだけ、尿酸の生成量も増えてしまうからです。

ですが、ビールやその他のアルコール類に含まれるプリン体の量がどれほどのものか、と言われれば、実はそれほど多くありません。プリン体の量は、食品/飲料100gに含まれるプリン体の量(mg)で表されることが多いのですが、ビールその他のアルコール類に含まれるプリン体量をまとめると以下のようになります。

  • ビール:4~8mg/100g
  • 地ビール:5~15mg/100g
  • 発泡酒:1.5~4mg/100g
  • 第三のビール:1.3mg/100g
  • ノンアルコールビール:0.9mg/100g
  • ワイン:1.2~1.5mg/100g
  • 日本酒:0.5~1.5mg/100g
  • ウイスキー:0.2mg/100g
  • ブランデー:0.4mg/100g
  • 焼酎:0mg/100g

この中では、確かにビールに含まれるプリン体量が一番多いですが、鶏レバー(312.2mg/100g)、大正エビ(273.2mg/100g)、あんこう肝の酒蒸し(399.2mg/100g)などと比べれば、比較にならない程少ないと言えます(白米でも20mg/100g程あります)。

ビールとその他のお酒で違う点はある?

尿酸値への悪影響という点については、ビールとその他のお酒類で異なる点はない、と言われています。


というのも、ビールやその他のお酒が与える尿酸値への悪影響は、プリン体ではなく、尿酸の体外排出の阻害、尿酸の生成量の増大、この2点にあります。ですので、「ビール」が特別悪いというのではなく、ビールやその他のお酒に含まれる「アルコール」の作用が、尿酸値にとって大敵だと言われています。

尿酸値を気にするなら、お酒の適量はどのくらい?

この点、帝京大学の薬学部の研究室、医学部付属のクリニックで出されている研究結果では、お酒の適量は(お酒の種類ごとに)以下の量を目安とするのがよい、とされています。

  • ビール:500ml(中瓶1本)
  • 日本酒:180ml(1合)
  • ワイン:125ml(グラス1杯)
  • ウィスキー:60ml(ダブル1杯)
  • 焼酎:90ml

これらは、含まれるアルコール量が「20~25g」となるように算出されている数値です。1日の摂取アルコール量の目安が「20~25g」ということですね。

ビールやアルコールで上がった尿酸値を下げるには?

ビールやアルコールで上がった尿酸値を下げるには?

尿酸を体外に排出することを促進してくれる栄養素をしっかりと摂取することです。


有名な食品としては、お酢(クエン酸や核酸が作用)、牛乳・ヨーグルト・チーズ等の乳製品(カゼインというタンパク質が作用)、コーヒー(ポリフェノール、カフェインが作用)、昆布・ワカメ等の海藻類、ジャガイモ・里芋・サツマイモ等の芋類、ニンジン・大根・ゴボウ等の根菜類(尿に溶ける尿酸の量を増やしてくれる)、などが挙げられます。

どの食品を摂取した場合も、一朝一夕に尿酸値を下げられるという訳ではありませんが、日々の食生活に取り入れることで、半年~一年近く続ければ、着実に効果は出てきます


筆者の場合、尿酸値が8を超えてからは約半年ほど、毎朝ヨーグルト、日に3~4杯の無糖のコーヒー牛乳、夕食で野菜サラダ、の生活を続けたところ、何とか7を切る程度まで回復することができました。

尿酸値上昇には、性脂肪も影響するといわれていますので、適度な低負荷の運動(有酸素運動)を生活に取り入れることも、尿酸値改善に効果的です(ちなみに、筆者が尿酸値対策をしていたときには、特に運動は行っていませんでしたので、食生活での改善が主でした)。


尿酸値が高くなると(高尿酸血症)、痛風や尿路結石だけではなく、様々な合併症(慢性的な腎臓病、糖尿病、高血圧、心臓病、脳梗塞等)も発症する恐れがありますので、ホントに事前事前に、無理のない範囲で対策をしていくことが重要です。


本記事が、同じお悩みをお持ちの方々にとって、少しでも参考になりましたら幸いです('-'*)

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